栃木産芦野石で塩原温泉ホテルロビーホールの暖炉
芦野石丸テーブル(暖炉)完成写真
①お客様から発注、製作図、制作伝票をいただき、製作に入ります。
②工作伝票でバラ図を見ながら必要な制作の方法や手順を考えます。最初に作るものとしては、薄いベニアで型を作ります。それをもとに切り出しに入ります。
③図面をもとに立体図、キャドで作ったイメージ図があると製作がはかどります。
④下から見上げた図で、違った方向からの確認でさらに製作方法を考えます。
⑤立体図に、芦野石調の色つけをします。
⑥原石の大きさ等理解したら切り出しに入ります。芦野石は、大谷石より硬いので切るスピードもゆっくりです。
⑦中口径コーピンから切りあがった芦野石をパレットに移動します。
⑧表面が反りがないように、表面を研磨機にて水磨きをします。
⑨天板のR切断するにあたり、ベニアで作った型板をコーピン台にのせシュミレーションします。
⑩コンパネの台に支点のクギを打ち、そこからR900mmの所にコーピンの歯を合わせ、支点を中心に石がのったコンパネごと動かしながら外Rを切ってアールにしていきます。
⑪外Rが型板どうりに切りあがりました。
⑫続いて内Rですが、外Rは、1枚ごと切りましたが内Rは、まとめて並べて削ります。
⑬型ベニアをあてて印をつけたとうりに内Rを削っていきます。
⑭内Rが削れたら1位枚ずつおろしていきます。
⑮次に平板につく外Rタレのパーツを作ります。まず厚い部分を粗削りします。
⑯粗削りした芦野石をフォーミングマシーンという機械でRに削っていきます。
⑰削りあがった石が型板どうりに削れているかをチェックします。
⑱内Rも同様にフォーミングマシーンで削り型に合わせてチェックします。
⑲上記の⑯⑱で削り作った部材を外Rは、62mmに内Rは、52mmに細く切ります。切ったパーツを台の上にのせて乾燥させて接着する相手をセットします。
⑳セットされた石を接着するための石材のりを混ぜ合わせます。㉑接着のりではった所がずれてないか確認して、また隙間がないかみて、万力で強く締め付けます。
のりが固まったら万力をはずしてのりのカスを取り除きます。
㉓接着した側面も表面と同じ水磨きになるようにハンドポリッシュで磨きます。
㉔外内Rが接着できたら次は、合口切断です。型どうりに切ります。高さが違うので内Rを10mmパッキンで上げて
水平にします。
㉕これで型板どうりに切れました。反対の合口も同様に切ります。
㉖最終チェックです。このテーブルは、目地なしの眠り目地のため並べて問題がないかチェックします。切断同様内Rに10mmパッキンをおいて高さを合わせます。
㉗まず11枚並べた結果最後の石に4mmほどの隙間が出ました。これをなおすために再度内Rに1mm、外Rを0mmで半分の5枚の合口を切り落とします。最後の12枚目は、ぴったり入るように型板を作り合口をぴったり入るように切落します。
㉘合口がぴったり合ったので表面を下にしてひっくり返して再度問題ないかを確認して番号を振ります。
㉙また表面を上にして最終チェックをします。指で触って団が出るところは、再度削り合わせます。その後乾燥させます。これでトップは、終わりです、梱包をします。
㉚次に腰の部分のパーツ作りです。まず寸法に切った芦野石の表面を割肌状にします。四方を割落とします。㉛平らな面をのみつきチョッパーではずっていきます。㉜腰石ができたら合口をトメに切断して出来上がりです。㉝できた製品を梱包しますが、運送中にかけや荷崩れがおきないようにクッション材あてたり荷締めが緩んでいないかしっかりまとめます。ラップを巻いて梱包完了です。㉞トラックに積んで現場まで行きます。
まとめ:今回芦野石(栃木県北部芦野町でとれる)を使用しましたが、大谷石より硬く重いです。作り方としては、合口が眠り目地なので一つ一つを接着して一個ものにして目違い防止しました。0.5mm狂っただけでも指で触ると目違いが感じられてしまいます。目地を5mmほどとると加工、施工ともスムーズにいきますし、かどをかけてしまう確率が少なくなります。目地を取って逃げ道を作りましょう。なお、現場は、栃木県北部の塩原温泉郷にあるホテルの暖炉石に使用されます。栃木県産で当社が扱っている石は、大谷石、芦野石、深岩石があります。