大谷石の特徴とは
大谷石は、宇都宮市の市街地から北西に7~8キロkmほどのところにある、大谷地区の丘陵地帯で産出する緑色凝灰岩です。
日本列島の多くが海中にあった今から 1,500~2,000万年前、海底火山が噴火し、その際に噴出した火山灰や砂礫(されき)が海水の中に沈殿して固まったものとされています。埋蔵量は約6億トンあるとみられ、大谷地区の東西約4km、南北に約6kmにわたって分布していると推測されています。
成分は、珪酸、第二酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マンガン、石灰、酸化マグネシウム 、カリウム、ナトリウムなどです。軽い、軟らかい、孔が多いなどの凝灰岩の特徴に加え、大谷石には「ミソ」と呼ばれる斑点状の模様があります。また、耐火性にすぐれ、重さが軽い、軟らかく加工がしやすい、素朴な風合いなどから、建材として重用されてきました。
現在の大谷石の利用
宇都宮市内には、大谷石を使った神社仏閣、住居、蔵などが数多く残っています。現在では珍しくなったこれらの建物は、そのぬくもりのある素朴な味わい、レトロな佇まいが見直され、レストランやギャラリーなどとして再生されているものもあります。また近年は、薄くスライスして、大谷石独特の質感を活かした装飾的な素材として、新しい建物に用いられることも多くなりました。
また、大谷石の採掘の大部分は丘陵を掘り進む地下採掘で、地下数10mから、深いところでは100mに達するといわれ、採掘した後には巨大な空間が広がっています。この圧倒的な地下空間のシチュエーションが好まれ、テレビや映画の撮影、芝居や音楽のステージ、結婚式場などとしても活用されるなど、石そのもの以外も注目されています。
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